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『そして誰もいなくなった』感想:そしてここから始まった。

今回はアガサ・クリスティの作品の中で・・・というよりも、古今東西のミステリにおける最高傑作の1つに数えられる『そして誰もいなくなった』の感想です。

まず

個人的オススメ度は☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆(10/10☆)
個人的満足度は☆☆☆☆☆☆☆☆☆★(9.5/10☆)

です。

孤島というクローズド・サークル。お互いに面識のない招待客。意味深なマザー・グースの歌。次々に殺されていく登場人物。それに合わせるように減っていくインディアン人形。そしてとうとう誰もいなくなってしまった結末・・・。
来年で刊行から70周年を迎える本作は、21世紀の現代において今なお色あせない輝きを放っており、その後のミステリに多大な影響を与えました。

本作の特徴は、エルキュール・ポアロやミス・マープルのような「探偵役」、あるいは「進行役」になる人物が存在しないことでしょう。
クローズド・サークルと化した島で、お互いに面識のない登場人物が、過去の「罪」を告発されながら、一人また一人と死んでいく・・・殺されていく様が、緊張感溢れるサスペンス・タッチで描かれています。
マザー・グースの歌になぞらえられた死に方・・・殺され方も様々であり、次第に焦燥しきっていく生存者たちに並行して、読者には緊張感と犯人を推理していく楽しみが与えられます。

果たして犯人は誰なのか?

そして動機は何なのか?

それらが最終盤で明らかになった時、満足するか、驚嘆するか、予想通りと思うかは読者次第だと思います。
ちなみに私は十分に満足させて頂きました。

本作がミステリの新たな地平を開拓したことに敬意を表して。


アガサ・クリスティ『そして誰もいなくなった』

個人的オススメ度:☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆(10/10☆)
個人的満足度:☆☆☆☆☆☆☆☆☆★(9.5/10☆)

そして誰もいなくなった (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫) Book そして誰もいなくなった (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫)

著者:アガサ クリスティー
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