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『流星の絆』感想:物語は流星のような速度で・・・

東野圭吾さんの最新刊『流星の絆』を先ほど読了致しました。

まず初めに

個人的オススメ度は☆☆☆☆☆☆☆☆★(8.5/10☆)
個人的満足度は☆☆☆☆☆☆☆☆★(8.5/10☆)

です。
久しぶりに読んだ大好きな東野圭吾さんの作品ということで、ちょっと・・・かなり甘めの点数になってます。

では、以下、ネタバレを含みますので未読の方はご注意を。



『流星の絆』とは、両親を惨殺された幼い三兄妹が、その仇討ちを流星の下に誓い、事件から14年後に復讐劇を仕掛ける、という粗筋の作品です。

両親惨殺事件当時、小学六年生だった長男の功一、四年生だった次男の泰輔、そして一年生だった長女の静奈を主人公にして、物語は展開していきます。
東野圭吾作品を精読されてる方なら、物語の大まかな背景が『白夜行』などと被ってることが気になるでしょうが、相変わらずの東野節といいますか、約500ページに収められた物語は大変読みやすく、そして自分を惹き付け、あっという間に読了となりました。

ただ読了後にamazonなどのレビューを見て思ったのですが、そのレビューで指摘されてる方がいますように、帯文の「息もつかせぬ展開、張り巡 らされた伏線、驚きの真相、涙が止まらないラスト。すべての東野作品を超えた現代エンタメの最高峰」という宣伝文句は誇張が過ぎるような気がしました(自 分は結構涙もろい方でよく泣いてしまうのですが、本書のラストでは涙は流れませんでした)。
ラストは、よく言えば大団円。意地悪く言えば、ありきたりで少々陳腐なものだったような気がします。

また、伏線も事件の真相も素晴らしいとは思うのですが(ヴァン・ダインの二十則を破ってますが、自分は全然気になりません)、帯文の宣伝文句に煽られて期待しすぎたせいでしょうか、そうきたか!!!といった気分にはなりませんでした。
登場人物・・・即ち犯人候補があまり多くない作品にあって、一応犯人や事件の全貌を推理しながら読み、それが見事に外れた自分が言うのもおこがましいのですが・・・^^;

ところでこの物語の鍵の一つとなるのは、本の帯にでかでかと「兄貴、妹は本気だよ。俺たちの仇の息子に惚れてるよ」と書かれてるとおり、「妹の恋心」です。
そしてもう一つの鍵は、「絆」でしょうか。

しかしこの二つの鍵は、登場人物に感情移入し共感しなければ、その物語の鍵としての効果も減じてしまうように思います。
三兄妹に共感できなければ、まさしく流星のように、本書の記憶も頭の中でスッと流れて消えてしまうかもしれません。

ただ、読みやすい作品であることには変わりはないと思いますので、東野圭吾作品を未読の方に、「東野圭吾入門書」として十分オススメできる出来であるとは思います。

あと、読むとハヤシライスが食べたくなると思います・・・。


『流星の絆』

個人的オススメ度:☆☆☆☆☆☆☆☆★(8.5/10☆)
個人的満足度:☆☆☆☆☆☆☆☆★(8.5/10☆)


流星の絆 Book 流星の絆

著者:東野 圭吾
販売元:講談社
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